一汽フォルクスワーゲンは40億ユーロを投資し、2拠点で大規模工場を新設、生産能力拡大へ

中国の大手自動車メーカー第一汽車有限公司とドイツのフォルクスワーゲンAGは、先日北京にて、両社の合弁会社である一汽フォルクスワーゲン(一汽VW)社の新生産拠点設立に関する共同声明に調印した。

一汽VW社は、青島と天津の2拠点で大規模工場を新設予定。「華東(青島)」と「華北(天津)」の2つの地区に新たに生産基地を設けることにより、中国市場の高まるニーズを満たすための生産能力を拡充する。

同社発表によると、青島工場を先行して建設し、2017 年~2018年に生産を開始する。青島工場で生産する主要車種はA クラス車とSUVモデル。現在、天津工場の詳細計画はまだ検討中。

一汽VW社の責任者は「我々の予測では、中国市場におけるA クラス車やSUV車のセグメント市場はこれからさらに伸びる。したがって、当社は新たな生産拠点の設立を計画していた」と語る。

青島工場と天津工場の新設にはそれぞれ約20億ユーロの投資が必要と予想されており、この投資額は同社が佛山工場を設立した際の費用を上回る。

これまで一汽VW社は、中国において「3基地4生産拠点」(長春2工場、成都、佛山)の戦略的生産体制で運用しており、長春第1工場では「アウディ」ブランド車、長春第2工場では「フォルクスワーゲン」ブランド車、成都工場では「フォルクスワーゲン」のニュージェッタとニューサギター(Sagitar)モデル、佛山工場では「フォルクスワーゲン」ブランド車と小型「アウディ」車を生産している。

現在、一汽VW社の中国での全生産能力は165 万台であるが、昨年2013年度の同社の中国販売実績は150万台を超えており、2014年度は約170 万台まで伸びると予想されている。

フォルクスワーゲングループが発表している中期戦略「Strategy2018」によると、2018年までにフォルクスワーゲングループ全体の全市場販売量を1,000万台以上にすることを目標とし、このうち中国市場のシェアは30%以上としている。

なお7月6日には、中国を公式訪問中のドイツのメルケル首相が一汽VW社の成都工場を訪れ、新エネルギー車をはじめとした自動車の新技術における中国とドイツの協力関係を強化していくと述べた。

[執筆: CMS中国リサーチ部]

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