2021年5月以降、EC最大手米AMAZONが多数の中国企業アカウントに対して凍結を行なっていることが話題を呼んでいる。
凍結の対象となっているのが、AUKEY、MPOW、有裸樹、PATOZON、TOMTOP、RavPower、Vava、TaoTronicsといった中国製品ブランドを有しているアカウント。
中国メディア「大紀元」によると、2021年8月現在、過去2か月で50,000件以上の中国企業アカウントが閉鎖され、その金額によって引き起こされた推定業界損失は1,000億元以上と推定される。
AMAZONがこのようなアカウント凍結措置を実施した背景には、深刻なサクラレビュー問題がある。
詳細は明らかになっていないが、中国企業アカウントの一部はAmazonを通じてレビュワーに連絡し、サンプル提供と引き換えに、高評価のレビュー投稿を依頼していたとされている。
さらに、製品に「星5つのレビューを投稿すれば割引クーポンや電子マネーを付与する」という内容のカードを添付して高評価を得ようとしたブランドもあったようだ。
サクラレビューが蔓延するプラットフォームは一般消費者からの信頼を損なうため、AMAZONはAIを利用してサクラレビューの削除を行ってきたが、根本的な問題解決のため多数のサクラレビューが投稿されているアカウントの削除に踏み切ったみられている。
今後Amazonだけでなく、ほかのECプラットホームでもサクラレビュー対策を強化していく流れは止まらないだろう。